抜いた歯がペンダントになって帰ってきた話

歯が痛い。

朝起きて、歯の痛みにオノノイた私はすぐ歯医者を予約。歯医者もネットで当日予約の時代らしい。原因はわかっていた、右下の親知らずだった。

歯医者へ行きレントゲンを撮ったことで痛みの原因が判明する。
①親知らずが横に向かって生えている
②その親知らずは肉をくわえこんでいる
③その親知らずは神経の近くまで伸びた立派な歯
④おまけに虫歯
なにそれやばいそうじゃん。。。

担当医は、今この歯を抜くことは賢明ではないと私に告げた。話はよく聞いてなかったので覚えていないが、数日間薬を飲んでから抜いたほうがいいよとかそういう話だったと思う。私はこの痛みが今すぐなくなってほしい、その一心だった。

私「え、今日抜けないんですか?」
担当医「抜こうと思えば抜けます」
私「じゃあお願いします!!」

とかなんとか会話して抜いてもらうことになった。削ったり叩いたりしながら、最終的には漫画に出てきそうなでっかいペンチで抜歯。抜いた直後からすでにすごい量の血が出ていた。止血のために噛んでいるガーゼの間から血が溢れ出ているのがわかるのだ。

施術後、担当師は満面の笑みで私に言った。
「通常なら90分かかる歯でしたが30分で抜きましたよ!」
いやそこはスピード重視したことではなく丁寧にやったとか被害が最小限だったとかそういう話をするべきでは???????…とかいろいろ内心思ったけど、無理を言って抜いてもらったのは私だ。力なくお礼を言った。

お会計の時、受付の女性が記念にどうぞ!!と抜いた歯をペンダントにして渡してくれた。
歯をペンダントにして患者に渡してくる歯医者に私ははじめて出会ったのでちょっと引いたんだけど、たぶん通常は乳歯を抜いた子供に渡しているんだろう、私の親知らずはでかすぎて蓋が閉まりきっていなかった。写真だとわかりにくいが、閉まらない蓋をセロテープでぐるぐる巻きにしてある。実に雑。

このときの私には笑う気力がなかった。親知らずはこれ以前に上の2本抜歯経験があったが、それとは比べ物にならない痛みだった。痛い。まじで全然血が止まらないよ。抜いたとこがドクドク脈打ってるのがわかる。ロキソニンを飲むのもつらかった。少なくとも3日は喉がイガイガして何かを食べることも何かを飲むことも苦痛でしかなかった。

ということで親知らずは医師のいうことをよく聞いてから抜きましょう。