水槽の地震対策について本気出して考えてみた【パターン別22種類まとめ】

愛しの水槽の地震対策は以下2種類に分かれます。

  • 被害を防ぐ&最小限に抑えるための対策
  • 災害発生後にお魚を守るための対策
「被害を防ぐ&最小限に抑えるための対策」は水溢れ対策、転倒対策について、「被害後に家とお魚を守るための対策」は二次災害対策、災害中の水槽の措置についてご紹介します。

なお、自分の水槽(30cmのキューブ水槽、45cm縦長水槽)を想定した対策が多いので、大型水槽ではあまり役に立たないものが多いと思われます。



水溢れ対策

「被害を防ぐ&最小限に抑えるための対策」その1は水を溢れさせないための対策です。ちなみに、震度5弱では水槽いっぱいの水の半分が溢れるらしいです。

水量を減らす

鉄板、そしてプライスレス。しかし水量が半分の水槽なんて確実に見栄えは良くないですね。テラ水槽なら話は別かもしれませんが。縦長水槽を購入して水位を低めに保つこともひとつの手段です。

蓋の使用

美しさを追求したアクアリストからは不必要なものかもしれませんが、効果のある対策です。水槽購入時の付属品の蓋にプラバンや塩ビで隙間を埋めて工夫をしている人も多いようです。特注でフランジ(かえし)のみの蓋、フィルター位置に穴の開いた蓋や、餌やり用に一部開閉式の蓋を作ってくれるサービスも探すと出てきます。結構高価ですが。

アクアキャノピーの使用

水槽上の照明やコード類を覆うやつ。水槽台を買うとセットで付属している場合もあります。単体での販売はあまり見かけず、DIYする例が多いようです。

アクリル水槽、フレーム水槽の使用

水槽の強度は、アクリル水槽>>>フレーム有り水槽>>>フレーム無し水槽>>>曲面ガラス水槽 と言われています。美しさを求めるとフレーム有り水槽を選ぶアクアリストはどうしても少なくなるでしょう。アクリル水槽のメリットは、衝撃に強く割れにくいこと、ガラスほど破片が飛び散らないことなどが挙げられます。デメリットとしては、ガラス水槽に比べて高価なこと、傷つきやすいことでしょうか。

バックスクリーン

水槽が割れたときにガラスが飛散しないために、バックスクリーンを貼るのも効果的です。また、水槽全体に普通の窓用の飛散防止フィルムを貼るのも効果的とのこと(ガラスの透明度が下がってしまうのが難点ですが)。これは水漏れは防げないのであくまでガラス飛散防止目的に近いものになります。


転倒防止

水漏れに関する対策は重要ですが、水槽が倒れてしまえば何の意味もないですね。ということで転倒対策。

水槽を床に置く

台なんかに乗せるから揺れるんだ、から生まれたプライスレスな地震対策です。ただしサイフォンの原理を利用したプロホースが使用できない等、メンテナンス性はお察しです。

水槽台を壁に固定する

水槽を固定するのは難しいので台を固定して対策しているという声を見かけました。固定方法は突っ張り棒、ネジ、金具と様々。また、水槽台を壁にぴったりくっつけるだけでも効果があるらしい。しかし、某掲示板では固定しない方が揺れを吸収して転倒を防げるなど賛否両論のようです。

滑り止めマット

ゴム製のものや、波形状のポリエステル製のシートなどを水槽や水槽台の下に敷くことで転倒を防ぐことができます。100均製の滑り止めマットは、剥がした後にペトペトするのがお約束。

ジェルマット

青いジェル状のものが多いです。こちらも水槽や水槽台の下に敷くことで揺れを吸収してくれます。100均製のジェルマットは、夏場にスライム化するのがお約束。

クッソ高い揺れ吸収台

クッソ高い→ http://mame-design.jp/aqua/goods/aqua-goods-svr.shtml


二次災害防止

水槽から水がこぼれた&水槽が転倒したときに火災・漏水を防ぐ対策です。

ヒーターにカバーをつける

ヒーター空焚きからの出火を防ぐカバーです。一時期は火災被害などが多かったようですが、最近では購入時に標準で装備されているものがほとんどのようです。私は安いヒーターを使用してるのでしょっちゅう壊れるのですが、ヒーター購入時にはカバーが付属しているかどうかを購入基準にしています。

コンセントタップを水のかからない位置に固定

水槽台の裏に張り付ける方法や、コンセントを一度たるませるなど、漏れた水が配線からコンセントへ伝って漏電することを防ぐ方法です。災害以前に普段からやっておきましょう。

防雨入線カバーを取り付ける

屋外でコンセントを利用する際にとりつけるカバーと同じものを、水槽周辺のコンセントに取り付ける対策です。

感震ブレーカー

揺れを感知してブレーカーが落ちるようにする装置です。購入するのが一般的ですが、某掲示板ではブレーカーの先にボールを取り付けて棚の上に置き、揺れてボールが落下したら自動的にブレーカーが落ちるよう自作している例がありました。

水槽周辺を囲う

水槽台または水槽を丸ごと何かしらで囲って、溢れた水が部屋に広がるのを食い止める策です。 囲いの種類は子供用のプール、プラ舟、犬猫トイレマットなど。


災害中の水槽の措置

東日本大震災の時は、多くの地域で3時間の計画停電がありました。停電によるフィルターやヒーターの停止で日に日に弱っていく魚は見たくないですね、ということで災害中の水槽にできる措置についてです。

換水用の水を常備しておく

カルキを抜いた水をあらかじめ数リットル用意しておく断水対策です。人間の飲料水のように何年も保存できるわけではないので、普段から水替えの際に用意する必要があります。

保温、断熱材で寒さ対策

東日本大震災の時は、発泡スチロール、ダンボール、毛布、アルミなどで水槽を覆い、冬場の寒さ対策とした人が多かったようです。また、少数意見でカイロを張る、お湯の入ったペットボトルを浮かべるなどもありましたが、温度が急激に上がる可能性があるのでこちらは極寒時向けの対策でしょう。

氷・保冷材で暑さ対策

反対に暑さ対策は、調べてみても情報が少なかったです。蓋の上に凍ったペットボトル載せる、氷・保冷材の入れた袋を浮かべるくらいしか災害時にできそうな対策は見つかりませんでした。

酸素の出る石

停電時の酸素不足の解消に効果的らしい石です。先日100均でも見かけました。実際は効果がない、phが傾く、魚が死んだ…など怪しい噂も多い商品です。

乾電池式のエアーポンプ

停電による酸素不足対策です。乾電池式のものがよく売られていますが、手動式のものもあるようです。東日本大震災の時はどこも売り切れだったらしいので、乾電池とセットで備えておく必要あり。

発電機

手回し、自動、太陽光発電等。お値段は、ピンからキリまで。

保険

見落としがちですが賃貸では結構重要。何リットルもの水が漏れて下の階へ被害がいってしまうと、濡れた物の賠償、天井の張替え、張替え中の被害者のホテル代までお金がかかるそうです。「水槽 保険」で検索すると結構出てくるので、ひとつは入っておきたいところです。


まとめ

アクアリストの中には「大地震が来たらどうしようもないんだから、地震対策なぞいらん」という人もいるし、そうなったら水槽より自分の心配をするべきだというのは最もなんですが、震度5弱ぐらいまでは耐えられるような対策は普段からしておいて損はないと思います。以上、ご参考に。