鯖の塩焼きの驚愕

この世に生を受け22年目、初めて塩鯖を購入し自宅で焼いたところ、大変大変驚くことばかりだったので、忘れないように記録しておきます。

前提として、私は料理をしない主義である。築0年から借りているアパートのキッチンは新築同様の美しさを未だ保ち続けているし、入居時に一通り購入した調味料類はマヨネーズを除いて大概賞味期限が切れている。(捨てろよ、と無粋な意見があるかもしれませんが、キッチンに立ち入る機会が稀なので捨てなくても捨てているようなものなのです)
そんな私が塩鯖にいくつもの驚愕を覚えたので、この初々しい心を文章に残すべきだと思った。


驚き①鯖の生まれ故郷
実家が何事も国産を重視するタイプだったので、あまり外国産の食材をよくよく見たことがなかった。そのため、売っていた塩鯖がノルウェー産だったことが第一の驚き。森ぐらいしかイメージのないノルウェーから、鯖がはるばる我が家の食卓に来たのか。こんなに新鮮な状態で。輸入やばすぎるでしょ。
ノルウェー鯖について調べてみたところ、ノルウェーで獲れた鯖の4割は日本に輸出されているらしい。日本人鯖好きすぎ問題。しかも40年前から輸出されてるらしい。歴史が長すぎる。僕らの生まれてくるずっとずっと前にはもうノルウェー鯖は日本にいた。あとノルウェー国内で出回る鯖は、あまり脂がのっていないものが主流らしい。鯖脂大好きな日本とWin-Winというわけだ。


驚き②値段の安さ
頭部がなくなった状態の鯖が200円で買えるなんてなんか騙されてるんじゃないかと思った。私は自宅で焼くだけで200円で鯖の塩焼きが味わえるのか?あまりに居酒屋メニューで4切れ300円の〆サバに見慣れたせいで、なんだか狐につままれたような気分だった。こういうところが自炊は安く済むといわれる由縁なんですね…


驚き③美味しさ
何も下ごしらえをせずにただただフライパンで5分焼いただけの塩鯖からこんなに脂が?うそでしょ?絶対おかしい、という脂だった。この脂はもっと高級品でないと出てこないものだと思ってた。塩加減も程よく、大根おろしがあってもなくても楽しめる味。自宅で食べる鯖の塩焼きって美味しい。


驚き④消せない臭い
今でもこの部屋の奥 消せない臭いは残るけど Mackerel(鯖)
なんと…鯖を食してから5日経過したが…部屋がまだ鯖臭いんですよ…。ゴミは全部捨てたし洗い物も全部片づけてしまったのにまだ家が鯖臭い。冷蔵庫の間とかに切り身の一部が隠れてるんじゃないかと疑うレベルで鯖臭に家を支配されている。
臭いの元がキッチンであることは確かなのだが、どこから鯖が臭いを発しているのか本当に謎だ。私の鼻がおかしくなってしまったのかと思ったが、半同棲状態の友人からも鯖臭さについて指摘を受けているし昨日なんか消臭剤買ってきてた(なお効果)。焼けた鯖の匂いならまだしも、漂っているのは常に生の鯖の臭いだ。いやでしょ、朝起きて最初に嗅ぐのが生鯖の臭いってさ。リセッシュとかかけたらいいもんなんですかね?誰かほんとたすけてください。

総評 自宅で鯖の塩焼きを作ると、多くはノルウェー産で安くて美味しいけど臭いが染みついて取れなくなる