ウイスキーの中ではアメリカ生まれの所謂バーボンというやつ。
コッテコテの黄色いバラのラベルは一度見たら忘れない。
種類は4年、8年、12年、15年とあって
その中でも12年は安ウィスキーの中では格別だと聞いていた。
去年2015年に終売になってから
もともとマイナーな酒だから置いてある酒屋自体少なかったけど、
たまにオークションで見かける程度になってしまった。
そんなイエローローズを最後に見たのは意外というかなんというか、
オープン1年のできたてほやほやのバーだった。
バーなんてものは薄暗いものだけど、
その日行ったバーは暗くて、私の鳥目も相まって、
カウンターから棚においてあるビンのラベルも読めないくらい暗かった。
そんなバーでジンライムなんか飲みながら知り合いと雑談していたら
二つ隣の席から「イエローローズロックで」って聞こえてきたものだから少なからず驚いた。
さらにカウンターに置かれたイエローローズは12年のものだった。
堪らず手元の酒を煽って即同じものを注文。
粘度のある琥珀色のウィスキーがゆっくり注がれて
割れるロック氷の音が期待を高めてくれるようだった。
ほんのり甘い香りに口付けると
バーボン特有のクセのある味の中に濃厚な甘みがある。
この甘みが不思議なことにチョコレートに酷似していた。
おかしくないですか?原料はトウモロコシと麦ですよ?
どうしてこんなにカカオみたいな苦味と甘みがするんだろう。
とまあ一通り楽しんでいるとイエローローズはすぐになくなってしまった。
また何処かで会えるといいなあ。